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2010年12月12日 (日)

見た目を気にして 2010 ②

2.居心地よく過ごすために
   (付き合いの深さによって説明を変える)

そもそも、すりやが見た目を気にしている理由は何でしょう。それは、自分が「居心地よく過ごしたい」からだと思います。
「居心地よく」過ごすためには、

①日常生活で不自由さがない
②哀れみ、先入観など“色眼鏡
で見られたくない

のに2つが大切なポイントかと思います。
①の不自由さについては、お分かりいただけると思います。問題は、②の“色眼鏡”のほうです。
手がないという状態は、多くの人にとって不慣れなことなので、接し方について戸惑われる場合が多いようです。どれくらいのことができるのか、どれくらい手伝ってあげたらいいのか?
「どうしたらいい?」と聞かれたら「普通の扱いでお願いします」と答えます。
特別に気を使っていただく必要はないのですが、そうはいっても想像もしたことない片手生活、本当に何も手伝わなくても大丈夫?と気に掛けてくださるのでしょうね(ありがたいことです)。このあたりは、ある程度の時間を共有することで加減をつかみ、その方なりの間合いを見つけてくださるように思います。

初めのころ、すりやは、早くそんな状態を作りたいと思って、積極的に情報発信しようとしていました。義手の説明をしたり、 片腕の写真も見せました。事情を理解してもらえたら、気兼ねなく過ごせると思っていましたので。
でも、たとえば職場の同僚でも関わりの深さはさまざまです。同じグループで仕事する人たちには、改めて説明しなくても日々の生活からできることとできないことを感じ取っていただけています。
一方、それほど仕事でかかわりのない人には、こちらから情報発信すると、その情報だけが印象に残って、現実と違う方向に想像が膨らむ場合もあるようです。たまにしか出会うことがない他部署の方、またお客様などはなおさらです。
義手であることは、ちょっと一緒に過ごせばすぐわかりますが、手がないということを想像するだけなのと、ない状態を実際に目にするのとはインパクトが随分違うと思うのです。特に初対面の人に対しては、「片手の人ね」と言うイメージだけが残って、話の内容がかすんでしまうことがないか、気になります。
あまりないとは思いますが、“障害者”という先入観で、一定以上話をしてもらえないことも
あるかもしれません(今のところ、そういったケースは稀です)。

そんなことを考えたり、経験するうちに、おつきあいの深さによって説明の内容は変えるべきだな、と思うようになりました。どれくらい細かくお話しするか、場合によってはお話しない、などなど。
片腕で生活するすりやの実情を把握してもらうためにはある程度時間が必要です。だから、十分な時間が取れない人に対しては深く突っ込むことはしないようになってきました。そして、片腕のイメージを残さないように、片手の姿を(写真なども)見せないように、と心がけています。
一方、興味をもたれていろいろと知りたい(質問したい)という方には、できるだけ丁寧にお答えしたいと思います。

なお、仕事については、 実際以上に「できない」と思われたくないという気持ちがより強いです。ただ、これは、口で言ってもあまり響くことではなく、実際にできるところを見せて、すりやになにができるのかを理解していただく必要があるようです。
メールができる、一人で出張に行ける、打ち合わせで議論ができる、など、小さなことからひとつずつきちんとこなせるのか、見守られてきたのだと思います。それは、今も続いていると思います。

Photo
お付き合いの深さを分類すると、こんな感じでしょうか。
本当に深く知っていただきたいのは、限られた人数のようです。


(つづく)

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